英検に失敗したある学生のお話

英検に失敗したある学生のお話

秋も深まるこの季節、ハロウィンの準備も進めていらっしゃることと思います。

そして、英語の先生にとって、秋、ハロウィンと並んで大きな存在なのが英検。

私の教室でも、一次試験を終えて自己採点をした生徒さんから、続々と二次対策のご予約が入っています。

 

英検に特化したクラスはないのですが、英検を受ける生徒さんは、比較的多いのではないかなと思っています。

それは、

英語大好き!の生徒さん達が、自分の力を試してみたい!

と思うような流れになっているから。

その流れとは、原点である「英語大好き!の心」を育て、そこから正しく確実に力を積み重ねていくレッスンのことです。

 
その中で大切なのは、

「力がついていることを常に本人が自覚できるようなレッスン内容にすること」

です。

 

例えば、少し難しいかなと思っていたフレーズを生徒さんが覚えて、ゲームの中で適切に使えた時、

「すごい!みんな、中学2年生レベルの文が作れちゃったね!」

と誉めると、とても嬉しく感じてくれて、その英語をお家の方に披露したりしているようです。

 

さて、今日は、その積み重ね方を間違えてしまい、英検に失敗してしまった学生さんのお話を少ししたいと思います。

 

その女子学生(Kさん)は、英語が大好きで、寝ても覚めても英語のことばかり考えていました。

ある時、Kさんは、英語の辞書を読むことにハマり、次第に読むだけでは足りなくなり、1つの単語を引いたら、その例文を全てルーズリーフに書き写す、という作業にとりこになりました。

 

1つの単語を覚える時、その例文を見て、

「ああ、この単語はこうやって使うんだな」

と、文の中でどう使われるのかということを理解しながら覚える、これは、英語ができるようになる最強の方法だと思っています。


でも、Kさんがやっていたのは、もはや「写経」。

その例文を書き写すことで、英語の勉強をした気になってしまっていた。

丁寧に、カラフルなボールペンで色を変えたりして、なんとバインダー5冊分も、英語辞典の写経をしたのです。

 

Kさんは、学校のテストでは何とかそれなりに点がとれていたので、ある時、英検準1級を受けてみよう、と思いつきました。

自分の力がどのくらいついているか、試してみたくなったのです。

バインダーの束を見て、これだけやったのだから、きっと出来るようになっているはず、という謎の自信がありました。

 

果たして、結果は、不合格。

・・・

 

そう、そのKさんとは、まぎれもなく私です(笑)

 

今、タイムマシンに乗って学生の私に会いに行けるのであれば、

「今すぐやめて!このとんちんかん!時間の無駄!」

と喝を入れたい(^^;)

学習をする時は、まず、なぜその勉強が必要なのか、その目的を考える。

そうしないと、Kさんのような、見当はずれなことをして満足してしまうことになりかねません。

 

そして、これは、英語指導においても同じ。

「何をどうするか」より、

「なぜそれをするのか」を考えることが大切なんです。



ちなみに、英検を受験するなら、やはり英検対策の勉強は必須。

その時に、生徒さんたちに、ただ「これを解いてきて」と言うだけではなく、その必要性をしっかり伝えることが大切です。

理由を理解することで、生徒さんは納得し、真剣に取り組むようになります。

 

私たちは、指導者として、ただ指示を出すのではなく、

「なぜ今これをするのか」

を伝える役割を果たすことが大切。

生徒さんたちの学びがより深まり、効果的な英語学習ができるようになったら素敵ですね!